『ワールドトリガー』第19巻

20巻読むまでは死ねない。死ねないんだよ。


 皆さんこんばんわ。ワールドトリガー、たいたいたいたい待っっっっ望の新刊が発売されました!!!!!!!! 約二年間の休載を経て、月刊のジャンプSQへ移籍し、執筆も再開しました。こんなに嬉しいことはない。ただし、こんなにワールドトリガーを愛してやまないのに、発売の知らせは友人に教えてもらった(死) 相変わらず頼りになる友人である。緊急地震速報なみのアラートをくれるから、助かってしようがない。



 さて、二年ものブランクがあった第19巻だが、中身はどうでしうか。

「テイストがぐんと変わってしまっていないだろうか」

「冗長な巻数稼ぎになってしまわないだろうか」

「絵や演出が貧してしまわないだろうか」

 いち読者として、本当に大好きなファンとして、偉そうで身勝手で無責任な、自分がクリエイティブなことを出来もしないで棚に上げた不安を、ちらと思いました。

 ただ、その余裕もない不安の裏返しは、葦原先生への絶大な期待なのだと分かっていました。

 そうして仕事帰りに買った19巻を読んだ今、一言だけ言いたい。それだけを言いに、このブログのURLを叩いた。



情熱。


 漫画への、静かな情熱。

 その思いが随所に感じられるし、そして、それを受けとった我々は感動の渦に巻き込まれて過呼吸を起こすばかり。興奮と冒険と、知識・理解・常識・経験をフル総員させてぶつかり合う、プライドをかけた一進一退の遊戯に、己も身を投じたくなる。そんな漫画。

 こんな漫画、ねえ。ねえよ。いや、ごめん、あるかもしれない。もっと奥が深くて、絵も巧くて、すさまじい戦いを描く漫画があるかもしれない。僕の読書量が少ないだけなので、ただただワールドトリガーを褒めます。

 恐らくは、SF少年漫画、それから現代戦を模した作品では頭十つ(初めて使う言葉)抜きん出てると思う。あ~、おもしろ。大好きだわ。



 最後に、第19巻の感想ね。ごめんなさい、もうワールドトリガーを褒めたすぎて、それしか言ってなかった。申し訳程度に書評しておくけど、

 前にもワールドトリガーを褒めたくて、ワールドトリガーは何が面白いかを三つあげたんだけど

「設定の妙」

「集団戦の魅力」

「登場人物たちの物語」


 上記のうちの「集団戦の魅力」が、もうーーーーーーーーーーーーーーいかんなく発揮されてた!!!!!!!!!!!!!!!

 漫画でいう普通ではさ、もしね? 主人公一人VS 二~三人という構図が出来あがったときって、なんかしらの見えない‟都合”が働いて、数の利を突破して勝ったりするじゃない?

ワールドトリガーはちゃんと死ぬから(死)

 ワールドトリガーはね、冗談抜きで、主人公が負けるのよ。そもそも主人公がちゃんと弱いのって、ジャンプ史上この三雲修が初めてじゃないかなとも思ってる。主人公だけじゃなくて、周囲より飛びぬけて能力がある強いやつも、敵味方関係なくちゃんと負ける。

 数の利、ならぬ、計画作戦の手によって都合も何も関係なく負ける。そういう作品。

 いつか触れらるだろうな~、とも思ってたんだけど、今回フォーカスされたのは「オペレーター」っていうポジション。この漫画って、何回もいうけどチーム戦で、現場に出ている隊員を補助するオペレーターっていう役職があるのよ。その人は戦闘隊員に対して、レーダーの索敵や位置支援だったりが主なんだけど、直接隊員に影響するような五感を支援するような働きもできるのよ。

19巻、そうきたか~~~~~~はぁ~~~~~~、まさか場外のオペレーターをキーとしてくるとは、このバトルでは思ってもなかったよ~~~~~~、あ~~~面白。そして興奮&レインボーシックスシージをやりたくなる始末。


 最後に。

 太一、お前は天才、もう少し生きてて欲しかったが、カゲにダメージ与えられただけでもこの作戦は成功してる。

 この漫画以上に好きなキャラを決めるの難しい漫画はない。そして、ワールドトリガーのすごいところの三つ目「登場人物の物語」にも続くようなものなんだけど、登場人物たちはチームで一つなんだよね。決して、一人では勝てないし、一人で負けることもない。

 そのバランスがとても好ましい。これはもう葦原先生の優しさがなせる技だよね、この作者の根底に流れてるのは優しさなんだと思ってる、だからおれは好きなんだと、心から断言できる。

 さあ、お金を持っている少年少女のみんな、作者のために本屋に行って、新刊を買ってね。おれと一緒に、好きなトリガーの話、しよ?

 

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